「雑感」
2002.02.18:コラム…「CHRニュース」Vol.13より
●オリンピック
ソルトレークではオリンピックが華やかに開催されています。会心の笑顔の人、悔し涙を流す人、喜びの涙で抱き合う人、呆然とする人、この日のために努力を積んできた多くの選手が、次々と脚本のないドラマを展開していますが、そのままの気持ちが伝わってきて、真実の力は強いなとつくづく思います。様々な競技を見ていますと、つい身体に力が入っているのに気がつくことがあります。私はフィギュア・スケートを見るのが好きで、問題のペアの素晴らしい演技も見ましたが、おかしな結果だなと思っていました。
日本の選手も頑張っていますが、本番で本来の力を発揮するのは、本当に難しいことなのですね。だからこそドラマになるのでしょう。そのドラマの影では、それぞれにまた素晴らしいドラマが展開されていたようです。まだ競技は続きますが、最善を尽くしてもらいたいと思います。こうしたことに縁のない私としては、興奮と感動を直接体験できることだけでも、羨ましいことです。
●お正月
数年前に父が亡くなってからは、毎年母とお正月を迎えるために、広島に里帰りをしていました。夫が仕事の都合で、正月も帰ってこなかったので、それが可能だったのです。昨年は、夫が自宅で正月を迎えることになり、息子達を呼びたいというので、久しぶりに自宅でお正月を迎えました。
そして今年はどうしたものかと、迷っていた所に母の入院騒ぎがおき、年が明けてから手術をする予定がクリスマスに緊急手術をしましたので、心配で年末の仕事が終わると、すぐとんで行きました。お正月の間、ほぼ毎日病院に行き、日ごろ世話になっている姉や義姉を休ませてあげたのです。
自宅の方は、11月以降仕事をすべて終えて、地方暮らしを引き上げてきた夫と三男の二人です。出かける前に、一人暮らしの次男に帰ってくる気はないのか、打診しましたが「(夫を)ほっといても大丈夫だよ」とつれない返事です。ところが、大晦日に広島から電話をしましたら、次男と二人で食事中でした。
帰ってから聞いたところによると、大晦日から次男が帰ってきて2日まで滞在したこと。元日はみんなで長男の家に招かれて行き、途中でパソコンのプリンターを選び、三人の息子からプレゼントしてもらったこと。それとは別に、三男からはかなり多額のお年玉をもらったことなど、とても嬉しそうでした。
日ごろ息子達はほとんど連絡をしてきません。娘さんを持つ人たちを羨ましく思いながら、お互い忙しい日々を過ごしていますが、一旦何かことが起きると団結するのは、自慢したいところです。
私の子育てのモットーは、「きょうだい仲良く育てる」ことでしたが、それは達成できたと思います。それぞれの友人から、珍しいと言われているようです。
●企業研修
前回育てることに関して、研修のことを書きました。その研修の評判がよく、その後も続いているのですが、1月は3週連続、長野・厚木・長野・熊本・厚木とほとんどホテル暮らしでした。(熊本は別の仕事)
10月の研修は、3クラス同時で私はコーディネーターとしての役割でしたので、5日間の研修が終わった後、担当したそれぞれの講師が、とても満足しているのを見て、寂しさを覚えたものでした。
今回は3つのクラスを担当したのですが、中でも1つのクラスは、10日間の研修として受託したもので、5日間の自己理解・他者理解・キャリア開発の研修の後、ビジネススキルを5日間行いました。そのうちの3日間は他の講師に頼み、最後に再び私が2日間を担当したのですが、長い講師生活の中でも、心に残る素晴らしい体験ができました。
受講生は今のご時世で、今までの仕事がなくなり、職種変換や職場変換など、人生半ばで思いがけない岐路に立たされている人たちです。初日は不安一杯の暗い雰囲気でスタートしました。それが時間の経過と共にうちとけ、知らない人たちの集まりだったとは思えないくらいのまとまりと、やる気をおこして下さったのです。「研修はいやなイメージで来たのに、こんなに楽しくていいのかと思った」と言われるくらい、笑いの多い研修でした。定年間近の人から、20代の人と様々で、はじめの頃、研修なんてという態度の人もありましたが、最後の日は男性も女性も私との出会い、仲間との出会いを喜び、涙涙のお別れになりました。
寄せ書きと花束のプレゼントを胸に、皆さんの幸せを心から祈りながら、大満足をかみしめました。