「ストレス社会と、私のストレス対処法」
2002.11.01:コラム…「CHRニュース」Vol.16より
●ストレス社会
近年、私への仕事の要請の傾向として多いのは、“メンタルヘルス”または“ストレスマネジメント”をテーマとしたもので、いかに現代社会がストレスフルな状況であるかが伺われます。
特に官公庁からの依頼が増えていて、どこに行っても職場で気になる人がいるが、どう対応すればよいかわからないとか、現在入院中または自宅療養中だが、出てきた時どのように接すればよいかわからないなど、研修の参加者からも積極的に学んで帰りたいという意欲を感じます。
現在、私はある区民大学でカウンセリング講座を担当していますが、そこの受講生からも、自分の状態はクリニックがよいのかカウンセリングがよいのかという質問を受けたり、ある人からは職場の人間関係がとても辛く、辞めることにしたが、もう少し早くこの講座に参加していれば、辞めなくても済んだかもしれないと言われたりもしました。
臨床の場面でも、現在医者に掛かって薬を飲んでいるが、なかなか改善しないし、何か根本的なところから解決しないと同じことを繰り返しそうだというクライエントにも会います。
不景気があたりまえのように長く続き、現在の生活は勿論、将来の展望も暗いのでは、不安や悩みは誰にでもありますが、ストレスとうまく付き合っていけば、少しは楽に生きられると思います。
比較的楽天家の私でさえストレスの自覚がないまま、身体にストレス症状がでた体験をもっています。私はいつも「悩むことで問題が解決または軽減するのであれば徹底的に悩む。悩んでも事態が変わらないのであれば、無駄な悩みはやめよう」と思っています。
今年もあと2ケ月で終りです。スケジュール表をみると、よく働いたなと自分でも感心するくらいびっしりと書き込まれています。年末年始・ゴールデンウィーク・お盆と世間が遊ぶ時は、広島に実家の母の面倒をみるためにでかけましたので、何もせずにのんびりと過ごした日はほんの数えるくらいしかありません。
●私のストレス対処法
私も年齢を意識する年になりました。人生の残りを考えた時、このままでいいのだろうかと思います。仕事にはとても生きがいを感じていますが、精神的にも肉体的にも、もう少しゆとりがほしいと思います。
出張の前後の日程にゆとりがあるときは、たった1日でも遊ぶようにしていますし、チャンスがあれば、またはお誘いがあれば、小さな旅行や同期の集まりなど、できるだけ参加するようにしています。仕事から離れ、非日常的な空間と時間に身をおくのはとてもリラックスできます。出張に温泉がつけば得をした気分になりますし、行った先で、マッサージ・アロマテラピー・全身エステなどができると仕事をしていて良かったとつくづく幸せを感じます。
最近コンサートに行く楽しみが増えました。
若い頃はよく行っていましたが、子育ての頃はすっかりあきらめていましたし、自由に動けるようになっても、年に数回行く程度でした。行きたいコンサートを見つけても、スケジュールが合わなかったり、チケットの購入が難しかったり。
先週行った「ロジェ・ワーグナー合唱団」は素晴らしかったです。来年の「フジ子・ヘミング」も楽しみです。今週は変わったところで「伊東ゆかりと中尾ミエ」のコンサートに行き、こちらも楽しめました。12月にはテナーの「新垣勉」に申し込んでいます。今評判の「チョン・ミョンフン指揮のベートーヴェン」は夫も賛同し、一緒に行く事にしています。コンサートに出かける事しか一緒に行動する機会がなくなりましたので、大切なイベントです。
あるチケットをインターネットで申し込みをしましたら、それ以来毎日コンサートの案内が届きますが、映画を観に行って予告編をみると次々と観たくなる心境に似ています。昨年の「デヴィッド・ヘルフゴット」のピアノ演奏は、映画「シャイン」を見ていましたので、涙が出そうになるほど感動しました。
昨年から今年にかけて、講師を大勢連れての研修が続き、長い時は10日間でしたので、夜毎のアルコールつきのミーティングは必要でしたが、後が大変!昨年努力の甲斐あってダイエットに成功し、うれしくってたくさんスーツを買いましたが、今年は着られなくなっていました。来年に向けて再度挑戦します。
行きつけのブティックやデパートで、良いものを安く購入するのが、手近なところでできる私のストレス発散法かもしれません。買い物依存症候群にはなっていませんので、ご安心ください。