「出会いとチャンス」

●出会いを大切に

　人生は出会いの連続です。人との出会い、物との出会い、チャンスとの出会い・・・・。出会いを生かすかどうかはその人しだいですが、私達は案外よい出会いをそれと気づかずに見逃しているのではないでしようか。

　何気なく目を通していた新聞や雑誌に、心を揺さぶられるような記事を見つけた時はとても嬉しいものです。仕事柄それらは切り取って講演や講義の時に使いますが、その記事をそのまま読んだり、または要約して話したりしますと、多くの人がそっと涙を拭いています。私と同じ感性でわかってもらえたんだなと本当にうれしく思います。

●一度の出会いが就職のチャンスに

　最近、ある人からカウンセラーの紹介依頼がありました。今までにも私は何度となく様々なところからカウンセラーの紹介を依頼されましたが、今回もＣＨＲで学んだ人を是非といわれたのです。条件からみてちょっと難しいと思いましたが、何とか紹介したいとあれこれ頭の中に様々な人の顔を思い浮かべましたところ、一人の大学院生が浮かんできました。メールで打診したところ、是非にということで話が進み、無事に面接もパスして、４月から都内の小学校でスクールカウンセラーとして活動することになりました。

　その院生との出会いは、昨年９月に行われた学会の研修会でたまたま隣り合って座り、カウンセラー役とクライエント役をしたのがきっかけです。昼食も共にしてその時１時間くらいプライベートな話をしました。

　それはよくあることで、大抵ここで終わりです。そして顔もほとんど覚えないままですが、今回は違いました｡後日彼女からメールが届き、その時の演習での体験から、就職に関して本当に自分がやりたかったことがはっきりわかって次の行動に移したという報告でした。２回くらいメールのやりとりがあり、人柄もわかってきました。ＣＨＲで学んだ人ではないけれど、私の紹介だったら信頼できるというありがたい言葉があり、それを裏付けるように見事にパスされたのです。

　先日事務所に見えたのですが、清純さと人を見る目の確かさに、彼女を推薦して良かったと思いました。

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